キャッシング
さらにキャッシングに関係した他の臨界指数の導入とその関係式も提案された。これらの関係式は系の自由外国為替証拠金取引が臨界点付近でスケーリングされる(一般化同次関数である)ことを仮定すれば導かれることから、外国為替証拠金取引
の関係式をスケーリング関係式とよんでいる。臨界指数の個々の値は相転移の特徴を表すので、これを基準に、相転移を分類することができる。もし、キャッシング
が同じなら、別の相転移現象でも、同じタイプの臨界現象と分類できることにある。非平衡相転移熱平衡での相転移でなく、外界から定常的に外国為替証拠金取引や粒子の供給がある体系の相の変化についての例をあげる。まず、流体の流速の増加による流れの様相の変化について述べ、次に熱対流について述べる。一定の流速で流れている流体の中に円柱が置かれている。流速が小さい内は流れは円柱に沿って滑らかに流れ、層状の定常流を形成している。これを層流とよぶ。流れがある程度速くなると、円柱の後方に一対の渦が発生し、流線は円柱からはがれる。この渦は流れによって運ばれていく。これをカルマン渦という。このような転移はレイノルズ数によって決まる。流速v、円柱の直径、動粘性係数νを用いて、レイノルズ数はRe=v/νで与えられる。Reが10程度以上でカルマン渦が発生する。このような渦は一般的にみられる現象である。たとえば、強風が当たった電線が鳴る音は「アイオリスの音」(エオルス音)といい、この渦によるキャッシングである。風速が大きくなると、キャッシング数も高くなる。さらに流速が大きくなると(Re〜70)流れは不安定になり、複雑な流れとなり、ついに乱流になることが知られている(図F)。次にベナード対流(ベルナール対流)について述べる。流体を浅い容器に入れ、水平に置く。上面より下面の温度がわずかに高くなるように温度を制御する。外国為替
は熱膨張により、下面の密度が上面より小さくなり、重力による対流が発生してもいいはずであるが、温度差が小さいときは対流はおこらず、熱伝導によって熱のみが流れる。これは流体の粘性によって対流の発生が抑えられているからである。上下の温度差がある程度以上になると、対流が発生する。1900年に初めて対流の発生を観測したベナードと、1916年にこれを説明したレーリーの名をとって、レーリー‐ベナード対流とよんでいる。対流は横から見て右回りと左回りの渦が対になって、等間隔に発生する。縦方向は長いロール状になる。対流の発生の閾値はレーリー数Raで決められる。ここで、ρ0は平均密度、は重力加速度、αは熱膨張率、dは流体の厚さ、ηは動粘性係数、DTは熱拡散係数、ΔTは上下の温度差である。さらに温度差が増大すると、このパターンが複雑化し、ついにパターンが完全に壊れ、ちぎれたロールが不規則に動き回る複雑なパターンとなる。それらの動きは予測することが困難になり、流体は乱流になってしまう。これは自由度無限大のカオスとよばれている。流体が上下の温度差の増大によって、静止相から対流相へ、さらに乱流相へ転移するが、各相は熱平衡相ではなく、熱流や対流のある非平衡相である。大気の循環でも同様な現象が発生する。地表が強い日射で温度が上昇すると、地表付近の空気が暖められ、上層の空気より密度が小さくなる。これを逆転層という。しかし、すぐに上昇気流が発生するわけではない。温度差がさらに上がるか、何かのきっかけで、初めて上昇気流が発生することが知られている(図G)。 2. 地質学における相転移鉱物間の相転移では、温度や圧力などの外的条件の変化によって結晶構造が変化することをいう。地殻を構成する鉱物では、低温低圧下で安定な紅柱(こうちゅう)石が高圧下で藍晶(らんしょう)石になり、また高温下で珪線(けいせん)石になることが知られ、変成岩の研究に重要な貢献をした。また地球深部の深さ 400キロメートルから700キロメートルにかけて、主要マントル構成鉱物である橄欖(かんらん)石が圧力の増加に伴い、β(ベータ)-スピネル→γ(ガンマ)-スピネル→ペロフスカイトMgSiO3+マグネシオウスタイト(Mg,Fe)Oに変化する。鉱物の相転移がおこると、エントロピー、密度、弾性波速度、電気伝導度などが不連続的に変化する。地球深部の地震波速度や密度の不連続面は、マントル構成鉱物の相転移面に対応していると考えられる。物理量と物理量とを結び付ける係数が、ある種の対称性をもつという定理。可逆定理または相反法則ともいう。物理学の諸分野で、あるn個の物理量 x1,x2,……,xn が与えられると、それに対応して他の種類の物理量y1,y2,……,ynがという線形方程式で表される場合が多い。この係数に対してAij=Ajiの対称性が成り立つことを相反定理という。一例として、外部から加えられた電場のため、物体中に電流が流れる場合を考えてみよう。電場、電流を表すベクトルをそれぞれE、Jとすれば、等方的な物体ならオームの法則により、JはEに比例する。しかし、非等方的な物体だと、Jのx、y、z成分J1、J2、J3はEのx、y、z成分E1、E2、E3によって一般に J1=σ11E1+σ12E2+σ13E3 J2=σ21E1+σ22E2+σ23E3 J3=σ31E1+σ32E2+σ33E3と表される。この係数σは σ12=σ21,σ13=σ31,σ23=σ32 の関係を満たし、したがって相反定理が成り立つ。相反定理からわかるように、x方向に電場Eをかけたときy方向に発生する電流は、y方向に電場Eをかけたときx方向に発生する電流に等しい。他の例として、変形を受けた物体中に生ずる力を考えてみる。